(2021-4-1)
「心は理解し身体は止める」共感的とは。
新型コロナウイルスの PCR検査を、入所施設のユニット(16名)のご利用者全員にしなければならないことがありました。
重症心身障害者と行動障害があるいわゆる最重度の方々です。
検査方法は、鼻から長い綿棒を入れる方法で、痛く怖いやり方です。
検査者は保健所のドクターとナースで、当然のことながら、全身真っ白い防護服とゴーグル姿です。
一瞬にして、張りつめた感覚や空気におおわれ、職員にも緊張感が走ります。
場所は食堂、一人ひとり、ご利用者を職員がつれてきました。
①ご利用者は顔が強張っている。職員が声をかける。
声かけ「びっくりするよね!防護服の人もいるしね!検査だから少し我慢をしてね!」
→ ご利用者が感じているであろうことへの共感的な対応、言語化することにより支援者もそのモードに入る。
②防護服のドクターが近づいてきて、長い綿棒を鼻に入れようとする。 怖い!嫌だ!逃げようとする! 職員が声をかける。
声かけ「初めてのことだし怖いよね!でも必要なことだから頑張ろう!傍にいるよ!」
(なるべくご利用者が見慣れて安心感を持てる職員が抑えたり励ましたりする。)
『精神的な保護』
(強く抑えすぎると不安になりやすいので多少動けるようにしつつ、検体採取の瞬間は確実にホールドする)
ご利用者の思い「協力しようと思うが怖い、いやだ!でも抑えてくれている人はいつもは優しい人・・・」
→ 嫌な体験の共有化、頑張ろうとしてくれていることへのフォロー・・・
声かけ「傍にいるよ」「ここにいるよ」
→ 大人心を支える。
③アフターフォロー
ご利用者の思い「力で抑えられて嫌なことをされてしまった後の、持って行き場のない脱力感、悔しい!」
そこで職員が声をかける。「頑張ったね、えらいね、すごいね!」など。
この時点では、ご利用者の心の中に嫌な感じ、空虚感、ネガティブ感情が残っています。
→ 嫌な体験をした方に対して必要な職員の行動は、感情を穴埋めするようなメッセージの流入「瀉と捕」(しゃ と ほ)⇒ 空っぽとなった情動にあたたかくやわらかいもので満たしていきます。
この順番を守らなければ支援のつもりでも暴力になります!
寄り添う支援とは、対象者の中で起こっていることを、自分の尺度で計らず肯定的にとらえることです。
そして、共感的とは、その方の中で起こっていることを事実として受け止め、体験を共有化する努力をし、耐えていることや、頑張ろうとしていることを励まし、疲れ切っているようならあたたかい風を注ぎ込む。この繰り返しでしかないと思っています。
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